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【ロキ】 ろき
分類:北欧神話
 北欧神話に登場する、多面性を持つ神。その名には閉ざす者とか終わらせる者の意味があり、ロフト)と言う別名も持つ。
 彼はその類稀なる美貌と魔力によって多くの女神と床を伴にしたと言う根っからのプレイボーイであると同時に、神々を困らせる悪戯者でもあり、奸計や悪知恵に長けた宰相でもあり、バルドルを殺害したり(ミストルテインをご照覧下さい)した反逆の神でもあった。
 しかし、反逆神でもあると同時にその智恵が無ければ、ラグナロクよりも以前に神族は巨人族によって滅ぼされていたのもまた事実。と言うのも、神々の力の顕現とも言える宝具の数々は、彼がドヴェルグ小人を欺いて造らせたからなのだ。実例を挙げると、シヴへ捧げた「黄金の髪」、オージンへ捧げた槍グングニール・黄金の腕輪ドラウプニル、フレイに捧げた船スキーズブラズニル・牡猪グッリンブルスティ、ソールに捧げた槌ミョッルニルなど、その数と価値は計り知れない。
 また、彼がプレイボーイだった事から解かるように、何人かの子を成している。巨人族の娘アングルボザ(Angrboza哀しみを告げる者)との間にフェンリル、ヨルムンガンド、ヘル。次なる妻シギン(Sigyn縄を緩める者)との間にナルヴィ(Narfiグズグズさせる者)とナリ(Nariグズグズする者)と言う兄弟を。そして、牝馬スヴァジルフェーリとの間にスレイプニルを産みました。
 そんな彼も、バルドルを殺害した頃からヤキが回り始めました。エーギルが催した宴会の最中、エーギルの召使「フィマフェング(Fimafengrすばしっこく掠め取る者)」を癇癪して殺してしまい、神々の前から逃げ出します。しかし、ほとぼりが冷めた頃にまた神々の前に舞い戻り、またまた催された酒宴に紛れ込みます。その酒宴の中でロキは酔っ払い、傲慢な罵詈雑言を神々に叩き付けます。それに我慢ができなくなったフリッグが「バルドルがいてくれたならば、貴様はバルドルにを恐れて、そのような傲慢な口を利けなかったに違いない!」と叫びます。それに対してロキはうっかり「そのバルドルを殺したのは、俺様だ!」とバラしてしまいます。
 ロキはその後捕らえられ、オージンの呪いによって狼に変えられたナルヴィがナリを喰い殺すと言う凄惨な場面を目の前で見せ付けられた挙句に、彼はナリのはらわたで石板に戒められ、顔の上で毒を滴らす毒蛇によって、永劫の時を苦しみ続ける事になったのです。
 しかし、彼は耐え続けた。「ラグナロクの時を以って、ロキの戒めは解かれるであろう」と言う予言を信じて。ただ、復讐で胸を焦がしながら……。
関連用語: エーギル≫≪オージン≫≪グッリンブルスティ≫≪グングニール≫≪シヴ≫≪スヴァジルフェーリ≫≪スキーズブラズニル≫≪スレイプニル≫≪ソール≫≪ドラウプニル≫≪バルドル≫≪フェンリル≫≪フリッグ≫≪フレイ≫≪ヘル≫≪ヨルムンガンド≫≪ミストルテイン≫≪ミョッルニル≫≪ラグナロク≫≪ロギ

【ロギ】 ろぎ
分類:北欧神話
 Logi。その名にはの意味を持つ。
 ロキがソールに連れられて巨人族の砦を訪れた際、ソール達一行はウートガルザ=ロキから「一芸に秀でた者でないと歓迎しない」と言われ、一芸を披露するくだりとなる。その一番手として名乗りを上げたロキに対してウートガルザ=ロキから差し向けられた刺客(?)こそが、彼ロギだった――ああもう、「ロキ」だの「ロギ」だの「ウートガルザ=ロキ」だの、ややこしいぞ。
 ロキは「大食いなら誰にも負けない」と大口を叩き、ロギと大食い対決をした。結果、ロキとロギが食べ終わったのはほぼ同時だったが、ロキが骨を残して振る舞われた肉を全部食べ尽くした事に対し、ロギは肉も骨も食器さえも区別せず、全てを平らげていた。実はこのロギ、その名が示す通り「炎」だったのです。ウートガルザ=ロキが幻術を使って「炎」その物を人間に見せかけた物で、ロギはその「炎」で以って、全てを焼き尽くしていたのです。
 とまれ、「バレ無ければイカサマでは無い(by ダニエル・J・ダービー)」ので、ロキは敗北、ロギは見事主人の意向に沿うたのでした。
関連用語: ウートガルザ=ロキ≫≪ソール≫≪ロキ

【ロスクヴァ】 ろすくば
分類:北欧神話
 Roskva。ソールの召使の人間であり、シャールヴィの妹。その名には快活勇敢の意味がある。
 ソールがウートガルザ=ロキの砦を目指している最中、人間の農民の家で一夜の宿を借りました。その農民夫婦の息子が、シャールヴィです(その折のエピソードは、シャールヴィの項をご参照下さい)。
 神話の中では特にこれと言った活躍は無かったようですが、その名前が持つ意味の通り、小柄なナリをしながらも快活で、そして有閑であり、きっと神々からマスコット的な存在として可愛がられていた事でしょう(←何の文献も無い、根拠無き想像――だか妄想だかもうなんだか……)
関連用語: ウートガルザ=ロキ≫≪シャールヴィ≫≪ソール

【ローレンツ力】 ろーれんつりょく
分類:電磁気学
 電子が電界の中に在る時、電界の向きとは逆の方向に力を受ける。また、磁界の中を運動すると、磁界と電子の運動方向に垂直な方向に力を受ける。この二つの力を "ローレンツ力" と呼ぶ。
 電子の電荷を −e(=1.60217733C)、速度をv、電界の強さをE、磁束密度をBとする時、電子にさ用する力Fは、
   F=−e(Ev×B)
 で表わされる。


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