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【西部諸国シアター 『帰ってきたドラゴン』『熱血爆風!プリンセス』『鏡の国の戦争』
  評価点:70点  刊:富士見ドラゴンブック  著:山本弘/グループSNE  絵:田口順子
   Sword Worldの最後のともし火とも言える作品。Sword Worldを用いたインタラクティブ(双方向性)ノベル第二段。アドベンチャーのようにキャラクターやら小物やらを応募するのでは無く、ストーリーを応募するだけに規模縮小。山本弘曰く「面倒臭いから」応募要項をストーリー一本に絞ったとの事……山本センセー(泣)。まァ、毎月送られてくる大量の葉書に目を通してそれからアイディアを選考してストーリーを矛盾なく繋げて……ってのが難しいのは解かりますが。残念。ちなみ俺はシアターには参加しなかった。何故かって?アイディアが浮かばなかったからさ(←駄目小説家だ、やっぱり……)。
 とまれ、全三巻のこのシアター、巻タイトルは順番に『帰ってきたドラゴン』『熱血爆風!プリンセス』『鏡の国の戦争』の三本。
 内容はと言うと、どれもこれも確かに面白い。が、半分くらいは「もう一捻りあると面白かったな」と思えるところもあった。それでも大量のアイディアの中から選考され、更にそれに山本センセなりの修正を加えただけあって、どれも質の高さはボーダー以上です。
 毎回毎回違ったストーリーを堪能できるこの作品は、「シアター」の名に恥じない良作です。
PS:正直言うと連載終了から一本だけストーリーが浮かんだんだけど、それは現在お蔵入り……折角HP立ち上げたし、興が乗ったら小説におこそうかしらん?
_/_/_/_/ ベストストーリーランキング _/_/_/_/
1.魂の絆  原案/矢麻乃空彦
 意外性ダントツ!遺失呪文ヒューマンファミリアーを見逃せないアクセントに加えたドロドロとしながらも切ない恋話です。
2.時の果てまでこの歌を  原案/照屋剛
 Sword Worldノベルの「サーラの冒険」のサーラとデル・シータを撒き込んだ歪んだ未来を描く。「決断」が重要ファクターです。
3.魅入られし者  原案/市川
 リプレイ第二部のあの人達の活躍が良かった。少女アンジェリカがあの娘だったと言うのに最後まで気付かなかった俺は鈍感デショウカ?
4.狂える館の復讐 〜隅の冒険者の事件簿〜  原案/清水零壱
 安楽椅子探偵って言うの?現場には居合わせず、人伝に聞いた話から事件の真相を言い当てるアレ。ああ言うのが好きな人にお勧め。
5.狂える森  原案者/児玉晴雄
 『言葉の仲介者』ルーインの活躍するお話。自分が考えたキャラクターが活躍してくれるのは、やっぱり嬉しいです。

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