Quartette Postscript

後書き
    の名前を借りた言い訳等々
 まず初めに、最後が尻切れ蜻蛉っぽくなっちゃって御免なさい――謝って済む事じゃないんですが。言い訳的に理由を述べさせてもらいますと、書き始めの頃の予定ではもっと潔く四人を「殺して」しまって、悲惨な物語ストーリーにしてしまうつもりだったんですよ。それが書き続けるうちに登場人物キャラクター達に感情移入しちゃって……特に、ウルトシエ(←やっぱり、樹妖精エルフ娘に弱いらしい)。このまま殺しちゃうと、何だか可哀想過ぎてやるせなくって、こうやって「逃げ道」を作ってしまいました。おかげでこんな尻切れ蜻蛉……モヤモヤとしたいやさが残るでしょう?これは本当に申し訳ないけど、自分の登場人物キャラクターが大事なモンで……。その為に物語ストーリーを犠牲にするのは、小説家として間違えているのはわかってるんです。ええ、解かっているんです……。
 この後俺的には四人が命辛々いのちからがら脱出するくだりになる予定になんですが、そこまで書くともう収集付かなくなるんで、止め。


 この物語は、俺のHPの「企画倒れ小説」の部屋で安置されてる「幻想冒険談」の世界観をそのまま使っています。俺の小説書きの原点にある世界観だけあって、楽しく書き連ねる事が出来ました(まァ、最後はアレでしたけど……)。剣と魔法ソード・アンド・ソーサリーの世界って、良いなァ……と、つくづく思います。本当はもっと呪文スペルとかも一杯出したかったんですが、機会が無かったんで残念。それでも、本当は一つしか出る予定の無かった呪文スペルを三つも出したのは頑張った。
 しかし、本当に長くなりました。予定ではこの半分くらいの分量だったはずなんですが、書くうちにどんどん裏設定が出来上がっちゃって、それがここまで尾を引かせる原因になりました。で、最後がアレじゃ目も当てられない。登場人物キャラクターに感情移入しすぎだっちゅうのね、俺は。もっと非情になれれば、いい感じで四人とも殺して意外な展開になったと思うんだけど。もう使えないネタになっちゃった……。ああ、心残り……。


 とまれ、予定より大幅に遅れてお送りしました。……お楽しみ頂けましたか?途中まででも……(←死ぬほど弱気)。


幾つか補記。
光妖精リョース・アールヴ」&「闇妖精デック・アールヴ」&「樹妖精エルフ
 本来、光妖精リョース・アールヴ樹妖精エルフは同一の存在(言語圏の違いで呼び方が違うだけ)ですが、ここでは「光」の妖精と「樹木」の妖精として、全くの別物として存在しています。よって、多くのRPGなどでは樹妖精エルフの対立者として登場する「闇のエルフダーク・エルフ」はこの世界には存在しません(させようとは思ったけど、「樹木」に対立する属性がなかったので……)。「闇」の妖精としては、光の妖精たる光妖精リョース・アールヴの敵対者としての闇妖精デック・アールヴが登場する事になります。
夢幻牢アルカ・トラス
 本当はこれについての説明を本文に載せたかったんですけど、挿入インサートする頃合タイミングを逸してしまってやめました。途中で無理矢理挿入インサートすると話の流れが滅茶苦茶になるんで、本文では有耶無耶うやむやのままです。が、折角考えた設定をそのまま闇に葬っちゃうのもどうかと思うんで、ここで解説加えときます。
 まず、「夢幻牢アルカ・トラス」生成は、封印系呪文シーリング最高峰と謳われる"幻牢永縛鎖ウートガルザ=ロキ"(←本音言うと名前だけでも本文に載せたかった)と言われる呪文スペルによって行われます。
 生成された夢幻牢アルカ・トラスの封印能力の強弱は、「解除の鍵アクセス・キー」と呼ばれる存在によって左右されます。この解除の鍵アクセス・キーは「キー」と呼ばれながらも、別に物質的な存在ではありません。開封の儀式に際して執り行われる何らかの行動の事です。
 この解除の鍵アクセス・キーが困難(例えば、「ドラゴンの新鮮な心臓を供物にする」だとか「解放者の愛する者を生贄にする」とか)だと、内部からの封印破壊が容易になり、逆に容易(例えば、「開放の儀を素っ裸でする」だとか「開放の儀の前に身を清める」だとか)だと、内部からの封印破壊は困難になる。本文中でこの解除の鍵アクセス・キーとなっていたのが「魔神デーモン・ロードが願い事を一つだけ叶える事」であり、これは「容易」な解除の鍵アクセス・キーとなります。
 最後にチラッとだけ登場した白髪の半樹妖精ハーフ・エルフの小娘(後付け設定:ディースフェルト=Q=マステル。何者かは色々な裏設定があって秘密)は「どうせここなら誰も来ないだろうし、だったらこんな解除の鍵アクセス・キーでも何の問題も無いでしょう(誰も開封の儀を行えなければ、解除の鍵アクセス・キーがどれ程容易でも構わない)」と高を括ってそうお遊び的にこんな物騒な解除の鍵アクセス・キーを設定したのですが、こう言ったうまい話はどこからとも無く洩れる物。読みが浅かった、と言うわけですね。
 要するに言いたかったのは、夢幻牢アルカ・トラスとは「外部からの開封が容易である」と言う危険リスクを背負い込む事で「内部からの封印破壊が困難になる」と言う利益ゲインを得るか、その逆かを選ぶ事が出来るって事です。
 ちなみに、同じ「夢幻」の文字を使用していても夢幻世界ファンタジア・プレーンとは関係ありません。正直、「夢幻牢」って和名は失敗だったと反省してます。
風妖精シルフィード」&「火妖精ムスペル
 ここではそれぞれ「風」「火」の妖精となってなっていますが、本来は風の精霊シルフの別名と北欧神話に登場する巨人の事です。このように、この作品に登場する種族などは、勝手に「それっぽさ」だけを求めて変更アレンジされているんで、そのまま信じ込まないで下さい。風妖精は企画倒れ小説設定資料集(?)にもヒジュラと言う名のお子様が紹介されてますが、そっちでは「ウィンディエル」となっています。こっちでシルフィードになったのは、唐突な思い付き。近いうちに企画倒れ小説の方の設定を変更する予定(笑)。ちなみに、火土風に続く水の妖精は「ナイアデス」です。
獣人ビースト属」
 猫人キャティッシュやら狐人フォクシネスやらありますが、多分予想されている通り適当です。語呂にあわせて作ったんで。「何かあるのかな?」と深く考えないように。ちなみに「有翼人スパルナは鳥に由来する獣人ビースト属じゃないの?」と言う突っ込みはしないで下さい。有翼人スパルナ亜人デミトライブで良いのか獣人ビーストで良いのか、完全な定義を決めてなかった為、俺も悩みあぐねている所です。
「"炎鎖の大蛇"ジャヴァ」&「"抱擁の翼"コボル」
 フェリアが契約魔術コントラクト・ギアスで用いた古代獣エンシェント・ビースト。彼女は他にも"四手の土熊"フォー・トランと"虹瞳の迷い猫"シーランゲッジとの契約にも成功している。さて、お解りでしょうか?そう、フェリアが契約を結ぶ古代獣エンシェント・ビーストの名前は、プログラム言語から来ています。基本的に、術者が契約を結ぶ古代獣エンシェント・ビーストの名前は、各人ごとになんらかの関連性を持たせて遊んでおります、はい。ちなみに順番に、JAVA、COBOL、FORTRAN、C言語です。念の為。
 その他、質問等がありましたら、ドンドンして下さって結構です。重箱の隅突付きも大歓迎。あと、ヒマな時にちょくちょくと微調整を行なって遊ぶ予定。迷惑?

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